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令和6年 春光懇話会賀詞交換会

2024年1月12日(金) 於:ホテルニューオータニ「芙蓉の間」

春光懇話会会員会社116社、ならびに地域懇話会より合わせて約170名出席

ご挨拶

 

 
春光会・春光懇話会会長
日立製作所名誉会長 川村 隆
 
 

 川村でございます。本日はご多用のところ、春光懇話会賀詞交換会に多数の方々にご参集賜り、誠にありがとうございます。
 賀詞交換会の開催は4年ぶりでよくここまで戻ってきたと感じます。本年はお正月から色々なことがあり、そのことを申し上げなくてはならないのですが、しかし加えまして、長い間のデフレの状況を脱却できる見通しがたってきましたので、その話題からまず入りたいと思います。デフレ期間は物価が下がり現金を所持している方が得な期間となりますが、今後は逆にお金をきちんと使って投資として有効活用することで大きく発展する時代、頑張れば成果が出やすい時になります。ここにおられる経営者の方々はデフレの時でもインフレの時でも上手く経営していかなければなりませんから、デフレ時は頑張りませんなどとは言っておられませんがデフレ脱却後は頑張れば成果が出やすいのなら一つ頑張ってみようというのが今の皆さまのお気持ちであろうと拝察しておる所です。
 さて、昨年を振り返りますと、5月には新型コロナウイルスが5類に引き下げられ、世の中が長いトンネルを抜け、ようやく正常化に向けて動き出しました。 経済活動もほぼ日常を取り戻し、各種スポーツイベントも再開され、多くの人々が交流できることの喜びを実感されたのではないでしょうか。

 
 賀詞交換
 

 一方、世界に目を向けると、ロシアによるウクライナ侵攻は依然として終息する気配は無く、中東においてはパレスチナ自治区ガザでのハマスとイスラエルの軍事衝突が勃発・継続しており、世界経済にも大きな影響を及ぼしています。
 日本国内では、これらの影響もあり、円安水準の高止まり、輸入資源の高騰による物価高など、成長の足かせとなっています。流通業における2024年問題に代表される慢性的な人手不足は、今後様々な業界においても大きな課題となります。
 また、昨年は日本各地で記録的な猛暑に見舞われ、局地的な豪雨による被害も多く発生しました。被害にあわれた地域の皆さまには謹んでお見舞い申し上げます。改めて、温暖化への対応、カーボンニュートラルへの取り組みの必要性を強く感じた次第です。
 これら様々な課題がある中で、各社がそれぞれ発展してゆくためには生成AIの活用なども含めたデジタル化の加速が不可欠であります。DXを活用することによる効率化・生産性の向上のみならず、DXを新たなビジネスの創生につなげてゆくことが重要となります。
 第一次産業革命の頃、最初に人間の能力を拡張しようと考えたのはジェームス・ワットです。ワットが蒸気機関を作り人間の肉体労働ではできない範囲にまで応用しました。人間が能力を大きくして社会を変えていこうとした最初は筋肉労働を機械化するというところにありました。私たちが大学を出た頃も筋肉労働の機械化で社会に貢献していくことが主でした。その後すぐ電気を使って力仕事をやることになり、その次に電気を使って目や耳の能力を拡大する機械を作ろう、情報通信のことですが、という時代になりました。情報通信を拡大することで社会を向上させていくことが企業の大きな仕事となりました。その次に人間がしたことはインターネットを作ったことです。インターネットにより人間の世界がより広がりましたがそれはまだ出発点で、現在いよいよやろうとしていることは、肉体労働から出発した人間の拡大を脳にまで持ってこようということです。人間の脳を機械に置き換えて脳以上の働きにして使おうとしているのがAIなどです。AI、生成AI、コンピュータの高度化・社会実装はワットから始まった第一次産業革命の拡大発展形であって、遂に脳神経系にまでおよび、我々が作り出すものの方が生まれた時から持っているものよりも高度かつ強力なものになるという時代になろうとしています。私が申し上げたいのは皆さまのお仕事は多くの領域にまたがっており、全てが脳神経系の仕事ではないとは思いますが、自分の商売に合う形で取り込んでいく努力をすることが今後大事だと思われますので、よろしくお願いいたします。
 これらの取り組みを進めて行く上で、1社だけは難しいことも多いはずです。ぜひともこの春光各社のつながり、人脈を最大限に活用していただき、お互いの情報交換や様々な企業間コラボレーションにつなげていってほしいと思います。

 
地域春光懇話会会長紹介 
 

 そのために春光活動では、「社長会」「事業協議会」といった経営幹部の集まりをはじめ、「営業部会」や「総務部長会」など様々な階層での交流を促進する場を用意しています。特に本日ご出席の経営幹部の皆さまにおかれましては、これらの活動に積極的に参加いただくとともに、部下の方の各会合への参加の働きかけをお願いします。
 さて、本日の賀詞交換会には、5地域の春光懇話会会長にもご出席をいただいております。遠路にもかかわらず大変ご苦労様です。国内52か所に広がる地域春光懇話会の運営につきましては地域会長の方々のご指導により特徴ある活動をいただいております。また、海外に目を転じますと、28か所の海外春光懇話会も国内以上に活発に交流をされております。ぜひとも、地域ならではの創意を凝らした取り組みによりさらなる活性化をお願いいたします。
 さて、今年の干支は「辰」となります。「辰」の字は、「振るう」という文字に由来しており、万物が振動し、草木が成長して活力が旺盛になる状態を表すといわれております。この一年、色々課題も多いですが、春光各社が一丸となって龍のごとく成長する年になれば幸いです。
 最後になりましたが、本日ご参集の皆さま方のご健勝と会員各社のご繁栄をお祈り致しまして、新年のご挨拶にかえさせていただきます。ありがとうございました。


 <春光懇話会賀詞交換会次第>

1.挨 拶春光会・春光懇話会会長日立製作所
川村名誉会長
2.紹 介 地域春光懇話会会長秋田春光懇話会秋田日産自動車
三浦会長
埼玉春光懇話会UDトラックス
立川関東地域統括責任者
静岡県春光懇話会静岡日立
原 社長
大阪春光懇話会日立造船
谷所相談役
兵庫春光懇話会兵庫日産自動車
酒井社長
― 賀 詞 交 換 ―
3.乾 杯春光会会員・春光懇話会副会長日立造船
古川名誉顧問
4.中締め春光会会員・春光懇話会副会長ニッスイ
的埜Executive Advisor
乾杯
春光会会員・春光懇話会副会長
日立造船 古川名誉顧問
 
中締め
春光会会員・春光懇話会副会長
ニッスイ 的埜Executive Advisor


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